沖縄はいわずと知れた缶詰王国、朝昼晩の食事に加え弁当でも何かしらの缶詰食が入っている。代表的なポークランチョンミートやシーチキンなどはどこの家庭でも箱で保管している。箱というのはケース買いをするのでそのままケースで保管、使う時にそこから出す。つまりそれほど多用するということである。
その他にも、キャンベルのスープ類やコンビーフハッシュドらもあり、沖縄は手抜きの家庭ばかりかと思われるが、こうなったのは沖縄独自の時代背景がある。戦後の食の変遷。これも基地を背負わせられた沖縄のもう一つの負の現実。この件は後述すことにして今回はこの缶詰を開ける際に必要な缶切りや栓抜きのこと。昔はオープナーといった。県民にはなくてはならない必需品がこのオープナー、これがないと食事にありつけない。なかでも重宝したのが三徳缶切りというもの、一つで缶切り、栓抜き、コルク抜きができる優れものだ、最近の缶詰は缶切りが無くても開けられるものが多く缶切りを使う場面がみあたらない、飲み物にしても瓶のビールやコーラは主流では無くなっているので栓抜きの出る幕がなくなっている。
ところで、小桜には貴重なオープナーがあるのをお気づきだろうか、日めくりカレンダーの下にひっそり隠れているコカコーラの壁付き栓抜きだ、沖縄中にあるマチヤーグアー(雑貨店)の柱には必ずあった。自動販売機のない時代はこれでコーラやビールの栓を開けたのだ。試しに開けてみてください、コツがいります。一発で開けられたらそのビール奢らせていただきます。
今では滅多につかわなくなりましたね。
そう云えば国鉄時代は列車内の向かい座席の窓下に灰皿とL形栓抜き板が付いていた事が懐かしいです。